研究成果が公開されたら必ずやるべきたった2つのこと

Evernote Snapshot 20140902 122816

昨日久しぶりにDOI付きの記事が公開されました。私の場合、純然たる「研究成果」とはいえませんが、これをもとに「研究成果が公開されたら必ずやるべきたった2つのこと」を事例付きでまとめておきたいと思います。

(用意するもの)
DOI、MendeleyORCIDresearchmapImpactStoryAltmetric

#DOIないよ、って方にはfigshareのご利用おすすめします(今回のエントリでは解説しませんので悪しからず)。。

 

研究成果が公開されたら必ずやるべきたった2つのこと
1.業績リストの整理
2.altmetricsの管理

 

研究成果を公開するのが当たり前となった昨今、公開後はどうすべきかなにをすべきかという点に関心が高まってきました。
公開後のフォローがとても重要になってくる時代が到来しつつあります。
「ブログで言及する?」「ソーシャルメディアで広める?」「引用してもらうために策略を練る?」
どれも外れではありませんが、スマートな行動とは少しかけ離れているような気がします。第一、宣伝っぽくってヤな人にはヤですよね。

そこで今回、上述した5つの研究者向けサービス(用意するものリスト参照)にスマートに使いこなすことによって、研究成果公開後のフォローを超簡単にして頂く方法とその重要性をまとめてみました。

「たった2つ」というタイトルは「ツリ」で(すみません)、具体的には「5つのこと」をやって頂く訳ですが、ひとつひとつには1分もかかりません。
つまり、研究成果が公開されたら、僅か5分だけお時間とって頂ければ、「業績リストの整理」と「新たな研究評価指標の概念、altmetricsの管理」があっという間に完了します。
事前準備(各サービスのアカウントを取得しておく、など)には多少の時間が必要ですが、最低限のサービス利用で最大の効果が期待できるこの手順・提案を、是非ご検討頂ければ幸いです。

(前提)
Mendeley、ORCID、researchmap、ImpactStoryの4つのサービスのアカウントを作成しておきます。
アカウントの編集(顔写真をアップしたい、など)は余裕がある時にやるとして、先ずはアカウント取得を。

 

1. 業績リストの整理
1−1.Mendeleyに取り込む
1−2.MendeleyとORCIDの同期をとる
1−3.ORCIDとresearchmapの同期をとる

2.altmetricsを計れるようにする
2−1.ORCIDとImpactStoryの同期をとる
2−2.Altmetricで記事レベルのaltmetricsを確認

 

では、いってみましょう。

  • 1−1.Mendeleyに取り込む

Mendeleyは文献管理サービスとして知られていますが、実は非常に強力な業績管理サービスでもあります。
Mendeleyにきちんと(ここでいう「きちんと」というのは、書誌情報(メタデータ)特に(あれば)DOIを「きちんと漏れなく」登録しておく、という意)自身の研究成果を登録しておくことは、Mendeleyをディスカバリー・サービスとして利用している研究者に対して有効ですし、そうした方々が論文を執筆する際にその研究成果を引用しようとする際にはとても重宝されることでしょう。なんといっても、Mendeleyは世界中の研究者300万人以上が利用しているのですから、読まれ、引用される確率も高まる可能性大です。
Mendeleyにはreadershipという指標があり、これが後述するaltmetricsでは重要な要素として認識が高まってきています。

任意ですが、事前にやっておいた方がよいオススメ設定としては・・
a. Mendeley Web Importer(Save to Mendeleyボタン)をブラウザに追加
b. Sharingの設定(Connect to twitter)でツイッターと接続

先ず公開されたばかりの研究成果ページにアクセスします。
で、Save to Mendeleyボタンをクリックして、Mendeleyのライブラリーに一発取り込み。
Screenshot 2014-09-02 11.03.29

取り込み先フォルダを「My publication」を選択します。
Screenshot 2014-09-02 11.04.13

取り込み成功すると、ツイッターとの接続設定が済んでいれば、こんなつぶやきが自動でツイートされます。

Mendeleyにきちんと収まっているの確認。
Screenshot 2014-09-02 11.05.44

手間にはなりますが、研究成果に関連する公開グループに参加している場合は、取り込み先フォルダをそちらも選択しておくと、研究情報を共有する仲間たちにいち早く知らせることができてオススメです。
Screenshot 2014-09-02 11.08.30
Screenshot 2014-09-02 11.09.31

 

  • 1−2.MendeleyとORCIDの同期をとる

ORCIDは登録受け付け開始からまだ2年しか経っていないし、利用者数もやっとで80万人超えですが、出版社・研究機関・研究助成機関が積極的にORCIDを業界標準の研究者IDとして利用していこうという機運が高まってきているので、ヘンな話ですが、いずれ登録せざるをえない状況になってくるのでは、と。ならばORCIDの概念をよく理解し、うまく有効活用するためにも早めにORCID上での情報整備をしておいた方が得策、というのがオススメ理由です。いやもっと深いオススメ理由はあるのですが、それは今回の記事をご覧頂くとして(宣伝)。

既にMendeleyの業績リストが整備されていることを前提とします。
なのに更にORCIDにも業績リストを整備するのは二度手間。という問題意識から、Mendeleyの業績リスト(My publication)をORCIDに同期させるツールを開発しました(宣伝)。

Mendeley to ORCID

1分以内に、Mendeleyの情報が全てORCIDにコピーされます。便利なので是非ご利用を(宣伝)。以下、画面遷移。
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ORCIDにも記事がきちんと収まっていること確認できました。
Screenshot 2014-09-02 11.12.32

 

  • 1−3.ORCIDとresearchmapの同期をとる

英語圏の方々はMendeleyとORCID整備で今のところ十分事足りると思うのですが、日本人である我々は、researchmapも管理しておきたいところ。重要なのは、researchmapだけで十分ではない、という認識。順番的にも、Mendeley→ORCID→researchmap、であることに意味があります(ナゼかというと、researchmapにはORCIDからの情報取り込み機能がある(ものの、逆方向への情報同期機能は現時点で存在しない)から)。

ということで、先ほどm2idを使ってMendely→ORCIDの業績管理を終えましたので、今度はORCID→researchmapを実行します。
実行手順はこちら↓のエントリを参照。

ResearchmapでORCIDからの論文取り込みにDOI付きで成功した一部始終

これもresearch mapのAPIを利用して、一発同期アプリでもつくってみたいところですが・・

以上、説明文がやや冗長となりましたが、イニシャル部分には多少時間がかかるものの、一旦3つのサービスを整備してしまえば、以降は僅かな時間で業績リストを整備することができます。是非。

 

 

 

さて、次。
新しく公開した研究成果を業績リストにまとめるのが前半ならば、後半は「その研究成果のインパクトは?」に即座に回答する準備をしておくのが次のステップ。ここで使う材料がImpactStoryとAltmetricという、altmetricsツールになります。

 

  • 2−1.ORCIDとImpactStoryの同期をとる

手順はこちら↓のエントリ参照。

ORCIDに登録してある研究成果のaltmetricsをImpactstoryで確認してみよう

既にORCIDで同期済みの方は、一旦同期ボタンをオフにして、改めてオンにすると全ての情報が同期されます。ちょっと面倒ですね、、ログイン後に勝手に自動認識してくれないかな。。
Screenshot 2014-09-02 11.22.31

記事タイトル右横のボタン(ここでは「discuss」)をクリックすると、オンライン上で言及されている情報を確認することが可能です。
Screenshot 2014-09-02 11.22.45

 

  • 2−2.ブックマークレットAltmetric it!で記事レベルでのaltmetricsを確認

さて、再び記事ページに戻って、今度はブックマークレットAltmetric it!を使ってみましょう。
記事ページにアクセスして、Altmetric it!ボタンをクリックしてみましょう。画面右上にAltmetric スコアが表示されます。
Screenshot 2014-09-02 11.23.31

detailボタンをクリックすると、より詳細な情報が確認できます。
Screenshot 2014-09-02 11.23.53

 

 

 

以上。

 

・・画面キャプチャと解説付き故にエントリ冗長となってしまい、面倒臭さを全面に出してしまいましたが汗、もう一度整理すると、慣れれば超簡単な研究成果公開後の手続き。ぜひお試しを〜。

1. 業績リストの整理
1−1.Mendeleyに取り込む
1−2.MendeleyとORCIDの同期をとる
1−3.ORCIDとresearchmapの同期をとる

2.altmetricsを計れるようにする
2−1.ORCIDとImpactStoryの同期をとる
2−2.Altmetricで記事レベルのaltmetricsを確認

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